第8回：【フルール文庫創刊スペシャル！】フルール文庫電子書籍版のイメージビジュアルを作ってみた

「今月ついにフルール文庫が創刊されるんですよ！」

9月に入り、担当編集からそんな話を聞かされました。

「ということで今回はそんなフルール文庫創刊を記念した企画をやりましょう！　すみませんが明日の朝、東京駅に集合でお願いします！」

……そんな話を唐突に振られ、ねむい目をこすりながらやってきました。東京駅。

朝っぱらからなんなんですか一体……。

編「いやーすみません。実はフルール文庫が創刊されることになりまして」

うん。

編「紙の本だけでなく、電子書籍版も同時に発売するんですよ」

ほうほう。

編「そこでですね、マルコさんにはぜひフルール読者の気持ちになってもらって、フルール文庫電子版のイメージビジュアルを作ってもらいたいなと！」

……えっ？

あのう、フルール読者のメイン層って……。

編「はい！　フルール読者層をざっくり言うと『日々をがんばる大人の女性』です。仕事をがんばる女性だったり、家庭でがんばる女性だったり、両方をがんばる女性だったり……そんな女性の毎日の癒しに、フルール文庫電子版がなれればと思ってます」

うん、いや、そうですよね。……ただ、僕は「仕事をがんばる女性」でも「家庭でがんばる女性」でもないわけなんですが。そもそもサラリーマンじゃないから通勤してないし、家庭も持ってないし。

編「……そこはまぁ、なんとかしてください！　今日、今すぐ！」

えー！　もしかして今日呼び出されたのって、ここでイメージビジュアルを撮るため！？

編「もちろんですよ！」

いやいや、ちょっと待ってください。

そもそもですね。

雨じゃん。

すごい降ってんじゃん。


編「……まぁそれはちょっと計算外でしたけど。なんとかなりますよ！　がんばる女性にだって晴れの日もあれば土砂降りの日だってあるんです！」


うまいこと言ってごまかそうとしてもダメですよ！


……ということで、押し問答を繰り返した結果……。


見切り発車のまま、やることになりました。


編「それじゃあまずは"雨の日の丸の内OL"という設定で撮りましょうか」

……ぜんぜん丸の内OLって格好じゃないですけどね、僕。どっちかっていうと休日に近所のコンビニに行くお父さんって感じですけど。

編「そこはまぁいいんです」

いいのかよ！

編「ということで、まずはこんな設定で撮ってみましょう！」

【今日は雨で何だか憂鬱なお昼休み……少しでも気持ちを明るくするために外に出てきたけど、雨だと湿気そうで紙の本が出しにくい。そうだ、こんなときこそ電子書籍！】


どう見てもオッサンが柱の陰でパズドラやってるようにしか見えませんが。


編「次はOLの必須アイテム！　某コーヒチェーンのカップと電子書籍ですよ！」

【働く女性の必需品といえばお財布とスマホ、それにスター◯ック◯コーヒーのラテ。電子書籍なら荷物も軽いまま。スタイリッシュに読書を楽しめる。】


オッサンがカフェラテ飲みながらパズドラやってるようにしか見えませんが……。


編「大丈夫です！」


何が！？

【ちょっとした空き時間に読書。それがわたし流の息抜き。電子書籍ならどんなに荷物が多くてもいつだってカバンの中に。】


だんだんビジュアルとメッセージがかけ離れてきましたね。


編「うーん……じゃあ次は建物内で撮りましょうか」

（何やってるんだろう俺……）


編「ところでマルコさん、そのカーディガンいいですね」

ありがとうございます。


編「OLっぽいですよ」


そこ！？


編「ちょっと萌え袖やってみましょうか。袖余りにしてグッて握るやつ」

……えっ、七分袖なのに！？

【待ち時間が暇になったとき、電子書籍なら、スマホの中に何冊でも入れておける。彼と会う前に、フルールの小説でちょっと気持ちをもりあげていくのも素敵。】


……メッセージとビジュアルのミスマッチにもほどがあると思いますが。


編「いい感じですね！　これでかなり電子書籍のメリットが伝わったんじゃないかと思いますよ！　じゃあ次は"家庭でがんばる女性"になりきってみましょう！」

さらにむずかしい注文がきたー！

【フルールの小説を読みたいけど、好奇心旺盛な子どもがいるから、装丁がいくらおしゃれでも、やっぱり家に本を置くことは怖い。スマホならロックがかけられるからママも安心して秘密の花園を楽しめます。】

編「何ですかこの人形……」


昔、イギリスの怪しい雑貨屋で買ってきたロウソクです……。


編「……まあよしとして、最後は仕事と家庭、両方がんばる女性へ向けたイメージビジュアルですよ！」


や、やっとラスト！

【仕事も、子育ても、家庭も、全部がんばっている女性へ。フルールは、手元にあるスマホから数秒でアクセス可能な良質な癒しです。】


あるいは……こんな感じで！

【ほんとうは本屋さんが大好き。足を運んでゆっくり本を選びたいけれど今は、その時間がどうしても取れない！　そんなとき、電子書籍なら……しかもフルールは書店での実本と、電子書籍が同時発売だからタイムラグなしで最新作が楽しめる！】



ということで、フルール文庫創刊にエールを送るつもりがむしろ邪魔しているだけみたいになってしまいましたが、日々のちょっとした楽しみ、そして癒しにフルール文庫をどうぞよろしくお願いいたします！



……あと、今さらこんなこと言うのも何なんですが、先日髪を切ってリヴァイ兵長みたいにしようとしたところ、主に顔と頭の形が悪いせいでコボちゃんみたいになってまして。やっと髪が伸びてきて解消されようとしているところだったんですよ！　だから次回はコボちゃんじゃなくてリヴァイ兵長になってからでお願いしますよもう！




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