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ルージュライン[恋の傷さえ彼の罠]

2014年新人賞受賞作★「お前がキスや想像だけでぐしょぐしょになるなんて、俺以外知らないよな?」傲慢なほどイイ男に体も心も囚われて乱れて…! 恋の傷さえ彼の罠

由糸子

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【お試し読み】恋の傷さえ彼の罠

「あいつは、女癖が悪くて有名なんだよ? 『最低男』ってあだ名までつけられた、とんでもないヤツなんだから!」
「だから、何だって言うんです? 人を好きになるときは、そんなことなんかどうでもよくなるんです! どんなに相手がモテモテの女好きの人でも、最低な人だったとしても、好きになっちゃうものなんです!」
 理央ちゃんの剣幕に、私は圧倒されてしまった。会って数日の男に、ここまでの情熱を持てるなんて、驚きだ。
 そして、ちょっとだけうらやましい。理央ちゃんみたいに、自分の「好き」って想いを、恥ずかしげもなく言うなんて、私にはできないもの。
 私が持つことのできない、勇気と度胸が、彼女にはある――そう思うと、理央ちゃんをうっかり尊敬しそうになるけど……今はそれどころじゃないんだってば!
「とにかく、今日は一弥とは会わないで! 私から一弥に断っておくから!」
 すぐにでも一弥に文句を言いに行こうと思ったけど、一弥は午後も挨拶回りに出かけていた。ホワイトボードの一弥の欄には、挨拶に行く企業名がきっちりと順番に並び、最後には「直帰」と書かれている。
 私は軽く舌打ちをする。仕方ない。待ち合わせ場所に直接行って、断るしかなさそうだ。
 何となく嫌な予感がしながら、私は理央ちゃんに尋ねてみた。
「一弥から言われた待ち合わせ場所って、もしかして駅前の『AZUL』じゃない?」
「そうですけど、どうしてわかったんですか?」
「……同期だからよ」
 違う。ただの同期だからじゃない。これはあいつと関係を持った人間にしかわからない、哀れな予感なんだ。
 そして私は、何となく気づいていた。これは、あいつが仕掛けた罠だと。
 あいつは理央ちゃんを誘ってるんじゃない。私を誘ってるんだ。


続きは電子書籍にてお楽しみください。

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